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【プレミアリーグ】攻守で圧倒 7連勝で暫定首位浮上

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プレミアリーグ第20節 vsWBA

マンチェスターシティ 5-0 WBA
得点者:ギュンドアン(6分、30分)、カンセロ(20分)、マフレズ(45+2分)、スターリング(57分)

開始直後のピンチを除いては、終始相手を圧倒した。デブライネ不在時のシティは、攻撃に迫力がないことが少なくないため、少し不安もあったが、全くもって問題なかった。トップに位置するマフレズを含め、前線の選手が流動的な動きで多くのチャンスを作り出す。開始6分のギュンドアンのゴールを皮切りに前半だけで4ゴールを奪い、早いうちに試合を決めたシティ。5ゴール大勝、クリーンシート達成と言うことなしだ。一方、WBAはビッグサムの対策の乏しさが露呈した結果となった。これでWBAはホーム5連敗、失点22と何ともひどい出来だ。

規律ある自由

今季のシティにストライカーは存在しない。アグエロは膝の手術の影響で開幕に間に合わず、復帰後も怪我やコロナ陽性によりほとんど出られていない。ジェズスも開幕早々に離脱を強いられ、以降コンディションは戻ってこない。そのためペップはスターリングをはじめ、デブライネ、フェラン、マフレズなどストライカーではない選手を最前線に置いた、いわゆる「0トップ」システムを多くの試合で採用している。そしてそれが一つの強みになっており、今日の試合ではまさにそれが発揮された。システム上ではマフレズが最前線に入り、右にスターリング、中盤2列目にベルナルドとギュンドアンといったような配置で臨んだ。この4人にカンセロを加えた5人がポジションチェンジを頻繁に繰り返し、相手DFを混乱させる。一見自由にプレーしているように見えるが、シティの動きには明確な規律がある。最前線のマフレズが中盤に下りてくると、右からスターリングが中央へ、ベルナルドがサイドに開きカンセロが中盤3列目に位置を取る。あくまで一つの形だが、このようにボールを動かしながらお互いの動きを観察し、ポジションチェンジを繰り返すことでチャンスを伺う。人は変われどその時いるべき場所を各々が理解しポジションを取れるため、スムーズなパスワークが成立する。そしてタイミングよくギュンドアンやカンセロが2列目からスペースに飛び出し決定機を生み出す。ギュンドアンが輝いているのはこの「スペースを見つけ、走り込む」技術が優れているからだ。相手からすると自分の標的が頻繁に入れ変わり時にはいなくなるので非常に守りづらい。特にCBは、シティには前線にとどまる選手がいないためマークする相手がいないという状況が何度もあった。CBにとっては、自分の監視外から飛び出してくるので中々捕まえにくい。とはいえ中盤の選手からしてみればDFの背後に走る相手について行くことは難しい。今日はこの“守りづらさ”を相手に感じさせられているのが目に見えて分かった。

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エデルソンの存在

最近は、あまり出番がないのでこの辺りで一度触れておきたい(笑)クリーンシートを達成すればDF陣が賞賛され、大勝すれば前線の選手が注目を浴びる。しかし、GKの活躍なしに攻守に安定したチームは作れない。今季のエデルソンはまさに安定感・存在感共に抜群のパフォーマンスを見せている。ビルドアップにおいては、11人目のフィールドプレーヤーとして誰よりも落ち着いてプレーができる。今では見慣れてしまったが、彼のパスの精度と質は間違いなく世界でトップだ。エデルソンがいるだけで、相手はプレッシャーをかけて来ず、常にフィールドで数的優位な状況を生み出せる。また、守備においても積極的な飛び出しとセービングで安定感をもたらしている。今日も開始早々にビッグセーブを見せチームを救った。結果的に大勝だったが、先制点を先に許していたら全く別の展開になっていた可能性もある。そういった意味でもあれは価値あるセーブだった。

物議を醸す線審のジャッジ

20分のカンセロのゴールはWBAにとっては納得の行かない失点であったに違いない。カンセロの裏へのパスに抜け出したベルナルドがボールを持った時点で線審はフラッグを上げた。ここでWBAの選手たちは足を止めたがプレーは続行し、ベルナルドからのリターンを受けたカンセロがゴールネットを揺らした。VAR判定の結果、オンサイドということでゴールが認められた。VAR導入以降、確実にオフサイドだと思ってもプレーが切れるまではフラッグを上げないことで誤審を防ぐことが多かった。このシーンでもベルナルドはオフサイドラインギリギリでの抜け出しだったため、本来であれば最後までプレーをさせるべきであったと思う。しかし、フラッグが上がったことでWBAの選手は足を止めてしまい、それが失点に繋がってしまった。当事者であるシアン・マッシー・エリスさんは、イギリス人女性として初めてヨーロッパの舞台を経験した審判員だ。彼女のジャッジは非常に正確で周囲からの評価も高い。プレミアリーグのおじさん審判員らとは違い、選手のラインに遅れることのない俊敏性と運動量を持ち合わせており、オフサイドの判定もほとんどミスをしない。今回のジャッジに関しては少し残念というべきだろうか。

 

ストライカー不在もなんのその。デブライネ不在もなんのその。そんなことを思わせるほど圧巻の出来だった。これで怒涛の7連勝、暫定首位浮上。次節はホームでシェフィールド・ユナイテッドとの一戦。下位相手にも隙を見せずに戦おう。

 

CmonCity

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